想像力の肥溜め

文章というか、文字列の集合体

写真に対する意識の差

僕が携帯のカメラ機能ではなく、本格的なカメラで写真を撮ることを始めたのは中3と高一の間の頃だ。もとより記録癖(なんでも残しておきたいと思ってしまう病気みたいなもの)を患っていた僕が、カメラという目の前の瞬時の景色を切り取り、いつまでも残しておける素晴らしいものにぞっこんしてしまわない理由なんてどうがんばっても見つけられるはずがなかった。
かくして高校入学祝いにミラーレス一眼を買ってもらった僕は、とにかく写真を撮りまくった。自分の気に入った風景、なんかいい感じの写真になる物体、そのとき自分が見てる景色。その中でもやはり記録癖ゆえ、自分が見ている景色を撮っていることが多かった。そしてそれは5年ほど経った今でもあまり変わらない。
しかし、そのような写真はとくに捉えどころがないようになりやすいので、どうしても散漫な写真になりがちなのである。やはり長く写真をやっていると、だいたい自分がどういう写真を撮っていて楽しいのか、その後自分がどういう写真をいいと思うのか、この両者に差があることがわかってきた。
先ほど書いたように、撮る時はいわゆる広角の、見たまんまの風景を切り取った写真が好きだ。しかし、後に気に入る写真の多くはそのような写真ではなく、なにかとても具体的なもの(表現が抽象的だが)を撮った写真なのである。
ちょうど今日から二度目の台湾に行くので、今回はこの差を意識して、できるだけ後者の写真が撮れるようにしたい。